少年よ頑張れ!!

先ほどの出来事。

事務所に泊まりの私は、自転車で外食に出かけました。

信号待ちをしていると、なにやら中学生があたふたと
相当な慌てようで、自転車をいじくっています。

良く見ると
自転車チェーンが外れてしまっていて、それを必至になって
はめ込もうとしていたのですね。

・・
・・・・・

でも、出来ない・・・・・。

相当に慌てていましたから
何か用事があったのでしょう。

時間からすると
学校帰りに寄る塾か・・・。

私は
「一瞬、助けてやろうかな」って思いましたが

「ん~~少年よ、これも修練だ」なんて勝手に困っている少年に
修練を与えてしまいました。

男の子なんだから、自転車のチェーンくらい直せないと
女の子がいたらどうするんだ!! なんて(笑)

しばらくして
信号が青に変わり、向こうへ渡ると
少年もダッシュで渡ってきました。

「おお~直せたか~」なんて感心していると

まだチェーンは外れたままの状態。

相当に焦っているんですよ。

何の用事なのかな~?って心配になったりして。

なにやら壊れた自転車を支えながら
誰かに必至で携帯で電話をしています。

「壊れた、後のチェーン、行けない、間に合わない・・・」

なんて 
かなり焦って相手にしゃべっています。

そんなとき
もう、、、

私の足は彼に向かっていました。

電話中の彼に
「直してやるから、いったん電話切れ」って言って
彼は驚く暇もなく、疑うこともなく

「お願いします!!」・・・なんて大きな声で言いました。
(素直すぎやん)

私は少年にこの経験を忘れて欲しくなく
チェーンのはめ方を教えながらやりました。

「いいかい、いったん自転車を逆さにして・・・・・・・」なんて言っていますが
彼は多分頭に入って無かった模様(笑)

無事5秒でチェーンははまり、彼は大きな声でお礼を言ってくれました。

「覚えたか?」って聞くと
何度もうなずいていましたが、多分、彼はまた次回も慌ててしまう事でしょう(笑)
そんな気がします。

まだ次の信号は変わっていませんでしたから
待っていると、後で「すみません、すみません」って彼が私に言っています。

あれ?
失敗か?恥ずかしい~なんて思いながら振り返ると

携帯電話を差し出し
「お母さんが代わって欲しいみたいです」って言って
強引に私に押しつけてきましたから、それならと
携帯を受け取りました。

お母さんは大変恐縮して
「お忙しい所、本当にありがとうございました。お手を汚されたのでは無いですか?」

なんて言ってくれました。

お子さんが、中学生と言う事は、まだまだお若い方だと思いますが
なんて しっかりしたお母さんなんだろうと、感心してしまいました。

普通はこんな風に言えないだろううと思いますが。

改めて少年の顔を見ると、チェーンを触った手で顔の汗をぬぐったのでしょう。

黒い油がべっとりと顔や制服に何カ所も付いていました。

汗だくでお礼を言う少年に
「覚えたのか?」って言うと「はい!」って言っていました。

心配だけど。

良いことをしたな~なんて感情は湧いて来ませんでしたが
この様な少年と絡めたことが、何か嬉しかった気がしますし、この子のお母さんと
お話させて頂いた事も何か良かったな~って思いました。

他人に感謝をする気持ちって本当に大切ですよね。

なんだか
反対に何かを教えられた感じで、嬉しくなってしまいました。

確かにお母さんが言っていたように
私の手は汚れていましたが

何か、、私の心はキレイに洗われたようなきがします!!

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